特集 支援で食べていく /トークセッション 教育の中の支援、支援の中の教育 すぎむらなおみ×倉本智明 ロングインタビュー 薬害エイズの被害者による当事者支援──花井十伍に聞く

支援 Vol.4

特集:支援で食べていく

「支援」編集委員会【編】

[定価]   本体1,500円(税別) 

[ISBN]978-4-86500-025-2
[判型]A5判冊子 
[頁数]276頁

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第4号の特集は、「支援で食べていく」。
支援を「労働」という枠組みにあてはめて考えてしまうだけでは、見えなくなるものがあります。
支援を業とする、そのことを所与の前提として、そのために何が必要かと論を立てていく前に、
支援の内奥をつぶさに見ること、感じ、考えることから始めていこうとする、本誌ならではの特集となっています。
他に、すぎむらなおみ×倉本智明のトークセッション「教育の中の支援、支援の中の教育」、
花井十伍へのロングインタビュー「薬害エイズの被害者による当事者支援」など。

【目次】


特集  支援で食べていく
 生きて稼ぐ、と〈支援〉をめぐる試論  岡部耕典
 弱さという生業──「生倫理」序説  杉田俊介
 新田勲との出会い──地域自立生活を実現し、制度の言葉に魂を吹き込んだ「足文字」の真実  大坪寧樹
 ケア・支援の“むき出し”──ケア・支援する人の“こころのパンツ”の脱ぎっぷりと暮らしぶり  出口泰靖
 割り切れないままに──「支援で食べていく」をどう考えるか?  三井さよ
 日本で初めてEPA外国人介護福祉士候補者を受入れた施設現場の実態と将来展望  塚田典子
 介護を仕事とするための要件について──介護資格制度を考える  山下幸子

トークセッション
 教育の中の支援、支援の中の教育
 すぎむらなおみ×倉本智明 (司会/星加良司・土屋葉)

ロングインタビュー
 薬HIV被害者の当事者性とは何か?──花井十伍に聞く(聞き手/井口高志・中塚朋子)

エッセイ
 介助に無関心でいられない私  後藤吉彦
 「回復の脚本」を書くのは誰か?  平井秀幸
 あたしたちは社会のゴミ  上岡陽江
 ソーシャルワーカーであり障害当事者であること  河口尚子
 ひきこもり支援支援  勝山実
 「その人」として出会う──学生をボランティアにつなげるということ  三井さよ
 〈分かつこと〉はない。わたしも、「当事者」だから。
   ──「3つの会@web」の当事者同士の「語り合い」から考える  出口 泰靖
 「安心」と「心配」の間のやや難しい距離──バルネラブルな知識の交換のために(3)  飯野由里子

支援の現場を訪ねて
 1 しぶたね(Sibling Supportたねまきプロジェクト)(大阪市)  山下幸子
 2 エフ・エーさろん(大阪市)  三井さよ
 3 すまいる(茨木市)  三井さよ

コラム 支援の周辺
 1 「みんなの問題」について考える  井口高志
 2 楽に生きるための距離  星加良司
 3 生と死のゆるやかな境目  土屋葉

書評
 1 人はなぜ介護者になるのか (『福祉と贈与──全身性障害者・新田勲と介護者たち』深田耕一郎著) 堀田義太郎
 2 「私的」な経験を切り捨てない社会モデルに向けて
    (『軽度障害の社会学──「異化&統合」をめざして』秋風千惠著) 西倉実季
 3 「スクールカースト」って、こどもだけ!?(『教室内(スクール)カースト』鈴木翔著) すぎむらなおみ
くまさんのシネマめぐり3
 「笑い」の効用を考える──『最強のふたり』『毎日がアルツハイマー』  好井裕明

ブックガイド
 「ひとごと」として支える(『海街diary5 群青』吉田秋生著) 土屋葉
 偶然開けた留学への道筋(『わが盲想』モハメド・オマル・アブディン著) 斉藤龍一郎
 〈政策のリアル〉の底が抜けたとき(『生活保護リアル』みわよしこ著) 岡部耕典
 生きることをめぐる「解釈の共同体」からの贈り物(『ひきこもり もう一度、人を好きになる』萩野達史著) 居郷至伸
 「異文化」での老いることの記述に私たちは何を見るか?(『老いを歩む人びと』高橋絵里香著) 井口高志

口絵 おたっしゃで  写真・矢部朱希子

表紙挿画  志村雅人